砂時計





埋もれるのを待つ、砂時計の中
舞っている砂は綺麗で、でも痛くて、
落ち切る前に飲まれる要求に期待してしまうよ
なんでも叶えられた空想から
僕は脱落してしまったんだ
次に産まれた場所が此処で
存在するにはあまりに広く
生存するにはあまりに狭く
過剰な馴れ合いに生まれる熱も
悪戯に冷めては逃げる此処で
ただ、埋もれるのを待っている
儚いと呼ぶのならそうなのだろうね
尊いと呼ぶのならそうなのだろうね
僕も君もいつか、呼び方すら忘れるのだろう
断定的な希望は暴力だよ
屈折してしまってよく見えないよ
呼んで欲しい、ただ、呼んで欲しい
君の世界は何色だろう
君の世界は何味だろう
君の世界では何が聴こえて
君の世界では何に触れられるの
呼んで欲しい、ただ、呼んで欲しい
供給して欲しかった

ままならない呼吸で数える
次は逆さになるのを待っている、待っている



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