内証/ないしょ
このままずぶずぶと
ありふれた音を携えて沈みたい
生身の身体は地に還るのに
遅かれ早かれ僕は喰われてしまうのに
疑問と答えを一緒に投げ付けて
なにを傷付けて遊んでいるのか
とんだ嗜好と頓着だと思う
取り消される機嫌取りの歌は
夜な夜な君が呉れる心音によく似ている
綺麗なまぶたが欲しかった
縫わなくていい正解が欲しかった
今日も雨音は僕を焼く
携えていたい甘い甘い音は
危殆をいとも簡単に植え付けていく
濁点、濁点、可視化されることばのために
僕の目は酷く痛手を追うのだろう
視えなくなったら、君のせいだよ
視えなくなっても、僕は固形だよ
0コメント