ぐらぐらの中
蔓延るは刺青の瞬き
蔓延るは些細な試練
不幸でならないぼくたちは
不幸を買っては棄ててゆく
地面に立てないぼくたちは
今日もまた地面を探すのか
ゆらぐ視界を確定するのに
眼球は欲しくなかったんだよ
どうしてどうしてこんなにも
特別扱いを喜んでしまうの?
代理を立てての論争に
紛い物での可愛い人形
荒唐無稽な指遊び
荒唐無稽な嘘八百
可愛い可愛い僕の子を
冒涜するのは誰の子かな
可愛い可愛い君の子も
斬って仕舞えばただのワタ
怯える浮遊と人の子よ
救えないけどこちらへ御出で
悲しむ虚像と人の子よ
大切ならば一層泣け、泣け
構成を記す指先が
思慮を以って切れたとしても
合わせ鏡には光だけ
有り合わせでは対抗できずに
光だけ
すずらん、すずらん
頭が凪いでしまったから
それでも良いよと呼んで欲しい
すずらん、すずらん
頭が凪いでしまった僕を
それでも良かったと教えて欲しい
癇癪のための夜遊びも
静寂のための朝帰りも
指折り数えて明日を待って
明日が来てはまた立って
空に写して一生懸命
僕らはなんて永遠だ
「口の立つ賢いお嬢さん」
「折角だから瓶詰めで居なさい」
「脆弱な口元は縫いつけると良い」
「君なら解けるはずだから」
飽和した愛を吐いて
吐いて
摂っては吐いて
また吐いて
咎められても解らない
消化器官はどこでしょう
君のあたまを監視して
掬えば僕は満たされたかな
みんなを、世間を、たくさんを
選んで囁けば僕は神に成れたかな
敢えて天国にするために
僕は広く付加価値を付けて
君の愛する世界に変えるんだ
手を拱いてる反芻も
落ちて仕舞えば一巻の終り
指差す先は見えないけれど
視野が残る現世だけ
踊る、踊る、踊る、踊る
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