にんげん様
沁みるのはごめんだ
生きている証
だの
心の痛みの具現化
だの
血を見ると安心する
だのと言われても
とにかく、沁みるのはごめんなんだ
楽にはならない
気持ちよくもならない
証ではない
具現化でもない
安心も得られない
ただ扱いやすく
ただわかりやすく
ただ振り返りやすく
不快感を緩和する作業
脳内麻薬を使ったお遊び
程度で競う餓鬼のかけっこ
周囲のものをべたべたにして
よりにもよって赤色で
自分で開いても痛くはないのに
そのあと生きるのはやたらと痛い
死なない為の拒絶反応
やはり、沁みるのはごめんなんだ
苦しんでいるのは僕ではない
苦しいのは君たちでしょう
悲しんでいるのは僕ではない
悲しいのは君たちでしょう
「優しい」にんげん様は
体裁を気にして責めては呉れないから
「優しい」にんげん様の世界に居るには
僕は甚だ虚飾に過ぎない
「優しい」にんげん様は
その虚飾が怖くて痛いのでしょう
「優しい」にんげん様は
自分たちを至って通常にしたいだけ
わからない ことは怖いこと
理解できない ことは怖いこと
知らない ことは怖いこと
怯えてるのは君たちで
残酷なのも、君たちだ
勝手に汲んで可哀想がって
勝手に被害者にしないで欲しい
勝手に汲んで優越を得て
勝手に救おうとしないで欲しい
自分より劣るにんげんを見たときの
にんげん様の、優しいこころ
その本性、割れた仮面、
下から見える厭らしい顔
仕様の無いことを
無断で嘆くのは止めて欲しい
例えば万が一 死 んだとしても
苦しいのは僕じゃない
悲しいのは僕じゃない
お互いのための自己防衛
「にんげん様」
「どうか仲良く致しましょう」
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